2019.06.30 14:35映画 『ブラック・スワン』監督:ダーレン・アロノフスキー、脚本:マーク・ヘイマン、アンドレス・ハインツ、ジョン・J・マクローリン、原案:アンドレス・ハインツ、撮影:マシュー・リバティーク、編集:アンドリュー・ワイスブラム、音楽:クリント・マンセル、主演:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、2010年、108分、原題:Black Swanニナ(ナタリー・ポートマン)は、所属するバレー団のなかでは、かなり素質のあるバレリーナで、日夜、訓練を続けていた。舞台監督のトマ(ヴァンサン・カッセル)は、次期シーズンの目玉の演目として、白鳥が黒鳥にも変化するよう自ら脚色した『白鳥の湖』を、上演することにし、そのプリマドンナとして、ニナを選ぶ。ニナは喜びも束の間、猛練習を積むが、白鳥はう...
2019.06.15 14:05映画 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』監督:スティーヴン・ダルドリー、原作:ジョナサン・サフラン・フォア、脚本:エリック・ロス、撮影:クリス・メンゲス、編集:クレア・シンプソン、音楽:アレクサンドル・デプラ、主演:トーマス・ホーン、サンドラ・ブロック、2011年、129分、原題:Extremely Loud & Incredibly Close9.11テロで父親トーマス(トム・ハンクス)を失ったオスカー少年(トーマス・ホーン)が、父親の残したメッセージらしきものを探すため、ニューヨーク中を歩き回る物語。事件後、一年ぶりにようやく入ることのできた父親のへやの奥で、オスカーは、父がいつも持っていたカメラを取り出そうとして、わきにある青い花瓶を落として割ってしまう。そこには、封筒があり、...
2019.06.05 06:45映画 『アンストッパブル・ハイウェイ』監督:ディーン・フランシス、脚本:クライヴ・ホプキンス、撮影:カール・ロバートソン、音楽:ラファエル・メイ、主演:ゼイヴィア・サミュエル、ボブ・マーリー、2010年、91分、オーストラリア映画、原題:Road Train(連結型大型トレーラー)あまりにも最低の映画で、つぶやきにも載せる価値なしと思うくらいだが、新作を借りたのでこきおろしておきたい。邦題は『アンストッパブル』(2010年)にひっかけたのだろうが、全くの詐欺!では、スピルバーグ『激突』(1971年)風かといえば、ほんの最初だけ。ファーストシーンできれいなオーストラリアの雲が現れたと思ったら、いきなり男女のファックシーン。クレイグとニーナのファックを、隣のテントで聞いているリズは、横のマーカ...
2019.06.03 13:29映画 『十二人の怒れる男』監督:シドニー・ルメット、製作:レジナルド・ローズ、ヘンリー・フォンダ、脚本:レジナルド・ローズ、撮影:ボリス・カウフマン、編集:カール・ラーナー、音楽:ケニヨン・ホプキンス、主演:ヘンリー・フォンダ、リー・J・コッブ、1957年、96分、モノクロ、原題:12 Angry Menシドニー・ルメット、33歳のときの初映画作品で、ひとりのスラム街育ちの少年の容疑に対し、十二人の陪審員が口角泡を飛ばす議論の末、無罪の評決に至るまでを描く。ルメットはこれまで、ラジオドラマや舞台に出演したこともある俳優であったが、この作品を境に、社会派の映画監督として多くの作品を監督することになる。テレビドラマの演出を多く心がけてきたこともあり、映画としては初作品であっても、カ...
2019.06.02 04:25映画 『The FEAST/ザ・フィースト』監督:ジョン・ギャラガー、脚本:パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン、製作総指揮:ベン・アフレック、マット・デイモン、クリス・ムーア、ウェス・クレイヴン、撮影:トーマス・L・キャラウェイ、音楽:スティーヴン・エドワーズ、美術:クラーク・ハンター、主演:バルサザール・ゲティ、2006年、86分、原題:Feast(ごちそう)おもしろい! 大変な傑作! ホラーなのに爆笑!ここのところ、つまらん映画にばかり当たっていたが、それを一発逆転してしまった。これを観た人だけが知る娯楽性豊かな作品。言葉にするのが難しいくらいだが、ここは落ち着いて文字にしよう。テキサスの野中の一軒家のようなバーには、今夜も近所の連中や車で立ち寄った人たちが、酒の時間を楽しんでいた。...
2019.06.01 14:45映画 『マルホランド・ドライブ』監督・脚本:デヴィッド・リンチ、撮影:ピーター・デミング、編集:メアリー・スウィーニー、音楽:アンジェロ・バダラメンティ、主演:ナオミ・ワッツ、ローラ・ハリング、2001年、145分、米仏合作映画、原題:Mulholland Drive第54回カンヌ国際映画祭で監督賞受賞。いわゆる難解な映画の代表とされる。撮り方そのものにそれほど凝った演出もなく、ストーリーの<基本>部分もシンプルで、だからこそ、脚本において大盤振る舞いができた映画だ。 その大盤振る舞いも、終わってみれば良くも悪くもムダな部分がなく、一応の辻褄合わせはできるので、いわゆる支離滅裂な映画ではない。 映画を難解にしているのは、彼女らの現実と回想のみならず、願望や空想が秩序なく連続されている...