2020.11.15 13:22映画 『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』監督:レジス・ロワンサル、脚本:レジス・ロワンサル、ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン、撮影:ギヨーム・シフマン、編集:ロイック・ラレマン、音楽:三宅純、主演:ランベール・ウィルソン、アレックス・ロウザー、2019年、105分、フランス・ベルギー合作、原題:Les traducteurs(=翻訳者)フランスの人里離れた村にある広大な洋館に、9カ国から翻訳家が集められた。全世界待望のミステリー小説『デダリュス』の第3巻・完結編の各国語への翻訳のためだ。9人は、各国代表の翻訳のプロで、その中には、最年少のアレックス・グッドマン(アレックス・ロウザー)もいた。9人が案内された場所は洋館の地下で、一人にひと部屋が与えられ、三食の食事付きで、プール・エクササ...
2020.11.11 15:13映画 『新 仁義なき戦い 組長の首』監督:深作欣二、脚本:佐治乾、田中陽造、高田宏治、撮影:中島徹、編集:堀池幸三、音楽:津島利章、主演:菅原文太、1975年、98分、配給:東映。「仁義なき戦いシリーズ 」(1973年~1980年)の後を継ぐ、「新 仁義なき戦いシリーズ」の第二弾。「仁義なき戦いシリーズ」が、実録を基本とし、内容のうえで一定の関連性をもっていたのに対し、「新 仁義なき戦いシリーズ」の三作品は、それぞれが独立し、全くの架空の物語として描かれている。したがって、本作品も、前作の『新仁義なき戦い』(1974年)と内容上の関連性はない。今観てみても、任侠映画とはいえ、映画のつくりとして秀逸であり、何度も観たくなる仕上がりになっている。本作は、北九州が舞台となっているため、呉を舞台...
2020.11.08 03:18映画 『ジョナサン -ふたつの顔の男-』監督:ビル・オリヴァー、脚本:ビル・オリヴァー、グレゴリー・デイヴィス、ピーター・ニコウィッツ、撮影:ザック・クーパーシュタイン、編集:トム・ヴェングリス、主演:アンセル・エルゴート、2018年、95分、原題:Jonathanジョナサン(アンセル・エルゴート)は、毎日午前7時に起床し、職場に行き、その後帰宅し、午後7時には就寝するという「規則正しい生活」を送っている。というのも、ジョナサンの体には、もう一人の人格、ジョン(アンセル・エルゴートの一人二役)が宿っていて、午後7時に入れ替わるからであった。ジョンは、午後7時に起き、職場に行き、午前7時に就寝して、そのタイミングでジョナサンと入れ替わっていた。同一人物におけるこの二人の人格の規則的交替を発案し...
2020.11.03 15:36映画 『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』監督:中田秀夫、脚本:大石哲也、原作:志駕晃:「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(宝島社文庫)、撮影:今井孝博、編集:青野直子、照明:木村匡博、美術:塚本周作、装飾:柳澤武、録音:秋元大輔、音響効果:大河原将、主演:千葉雄大、白石麻衣、成田凌、2020年、118分、配給:東宝長い黒髪の女性を標的とした連続殺人事件を起こした浦野(成田凌)が、神奈川県警の刑事・加賀谷(千葉雄大)によって逮捕される。その数か月後、とある山奥で女性の白骨遺体が発見される。その現場が、かつて浦野が殺害した女性を埋めた場所の近くであることから、加賀谷の上司、牧田(田中哲司)は、浦野から情報を聞き出すよう加賀谷に命じる。獄中で加賀谷と面会した浦野は、自分がネットワーク犯...
2020.11.03 14:49映画 『太陽の家』監督:権野元、脚本:江良至、撮影:葛井孝洋、編集:神谷朗、音楽:遠藤浩二、照明:石田健司、録音:飴田秀彦、美術:岩本一成、主演:長渕剛、2020年、123分、配給:REGENTS大工の棟梁、島津組の川崎信吾(長渕剛)は、昔気質の職人であるが、お人好しで人情に厚い男。しっかり者の妻・美沙希(飯島直子)とひとり娘・柑奈(山口まゆ)と、和風の家に三人暮らしである。ある家を建築中にその現場を通りかかり、信吾に声をかけてきたのが、保険外交員の池田芽衣(広末涼子)であった。芽衣は一人息子の小学2年の龍生(りゅうせい、潤浩(ゆんほ))と二人で賃貸マンションに住んでいる。芽衣の夫は、龍生が小さいときに家を出て行ってしまっていた。夜も仕事で外出の多い芽衣に代わり、信吾は...