監督・製作:バズ・キューリック、脚色:マン・ルビン、原作:ホイット・マスターソン、撮影:ジョゼフ・バイロック、音楽:ジェリー・ゴールドスミス、主演:デイヴィッド・ジャンセン、1967年、100分、カラー、原題:The Warning Shot(=威嚇射撃)
警部トム・ヴァレンス(デイヴィッド・ジャンセン)は、相棒ムッソ(キーナン・ウィン)とマンションを張り込み中、不審な男が出てきたので声をかけたが、男が拳銃をかまえ、トムに向けたので、すかさず発砲し、射殺してしまった。男は脇のプールに落ちたので、トムが引き上げたが、相棒と探しても、男の持っていた拳銃は発見されずじまいであった。早速、上司のロイ・クローディン(エド・ベグリー)に呼ばれ、なぜ、威嚇射撃をしなったのか、と問われる。トムは、確かに男が拳銃を持ち、こちらに向け、撃とうとしたので、そんな余裕はなかった、と主張した。
男はラストンという医師であり、遠方にも無料診療に行くほどの人物であり、この晩も、アリス・ウィロース(リリアン・ギッシュ)という老婦人の治療に来ていたことが、法廷で証言される。ヴァレンスは、男の持つ拳銃を何かと見間違って発砲したとされ、殺人罪に問われることになった。
ヴァレンスは自らの無実を晴らすため、独自に調査に動き回ることにある。・・・・・・
結果的には、ラスティは、医師であると同時に、ヘロインの運び屋をやっていたことが判明し、ヴァレンスの無実が明らかにされる。
時代を考えると、肩の凝らない、ふつうの刑事ものであり、可もなく不可もない作品だが、そこがまたよい。特に批判すべきところもないかわりに、ストーリー展開やカメラワークに、これといって個性的な特徴があるわけでもない。当時の刑事ものはこれで充分なのであって、アメリカ映画に一番多い刑事もの、犯人追跡ものとして、ふつうに楽しめる作品だ。
デイヴィッド・ジャンセンと言えば、TVシリーズ『逃亡者(The Fugitive)』(1963年~1967年)が有名だ。俳優の名前としては、デイヴィッド、だけでなく、ジャンセン、だけでもなく、必ず、デイヴィッド・ジャンセンとフルネームで呼ばれていた。
その彼も、1980年2月、心臓発作で急死した。49歳の誕生日の約ひと月前のことだった。
本作品では、リリアン・ギッシュのほか、ジョージ・サンダース、エリノア・パーカーらの顔が見られるのもうれしい。
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