映画 『アナコンダ』

監督:ルイス・ロッサ、脚本:ハンス・バウアー、撮影:ビル・バトラー、編集:マイケル・R・ミラー、音楽:ランディ・エデルマン、主演:ジェニファー・ロペス、ジョン・ヴォイト、1997年、89分、米・ブラジル合作、原題:Anaconda


テリー(ジェニファー・ロペス)たちは、アマゾンの奥で生活すると言われるシリシャマ族を撮影するため、大型のいかだ船で、川を登っていく。

途中、難破船で助けを求めるポール(ジョン・ヴォイト)を乗せたため、彼女らの計画は挫折し、いつしかポールが船の指導権を握ってしまう。

ポールの狙いはアナコンダを生け捕りにして大金を手に入れることだった。・・・・・・


CGをうまく使って、アナコンダや人間が締め殺されるようすが描かれている。

こうしたモンスターパニック映画にジョン・ヴォイト級の俳優が出るのは珍しいが、助けてもらった直後から心にイチモツあるようすを漂わせ、船の乗組員とアナコンダとを対等のバランスにするには必要な配役だ。

最後にはポール自身がアナコンダに喰われてしまうが、逃げ惑うテリーを喰おうと、アナコンダはポールを吐き出す

吐き出してテリーに寄りかかって追っ払われると、一瞬ポールの目がウィンクする。


『ジョーズ』にも似て、はじめは黒豹がアナコンダに巻かれるシーンくらいで、少しずつ姿を表してくる。少しずつ小出しにするところがいい。

あえて言えば、CGのためか、ジャングルに潜む野獣としてのアナコンダにしては、皮膚がきれいすぎる。まるで動物園にいるかのようなアナコンダだ。


それほど残忍なシーンがあるわけでもなく、テレビで見たこともあるくらいで、大人から子供まで、映画に関心のない人も、楽しめる娯楽作だ。



日常性の地平

映画レビューを中心に、 身近な事柄から哲学的なテーマにいたるまで、 日常の視点で書いています。