アニメ映画 『秒速5センチメートル』

監督・脚本・原作・音響監督:新海誠、美術:丹治匠、馬島亮子、音楽:天門、アフレコ演出:三ツ矢雄二、2007年、63分。

桜花抄、コスモナウト、秒速5センチメートル、と題する短編3編による連作アニメ。


『雲のむこう、約束の場所』(2004年)に続く作品で、さらに抽象化した内容となっている。頻繁に出てくる雲の湧く空、星空、鉄道、宇宙への憧憬は、ここでも引き継がれている。

ただ、映像の美しさに比例するほどには内容が盛られていないので、消化不良に陥ることになる。一編の詩として見たほうがよいだろう。


これらのテーマは、『言の葉の庭』(2013年)に結実することになる。


日常性の地平

映画レビューを中心に、 身近な事柄から哲学的なテーマにいたるまで、 日常の視点で書いています。