監督:アレクサンドル・アジャ、脚本:ピーター・ゴールドフィンガー 、ジョシュ・ストールバーグ、撮影:ジョン・R・レオネッティ、編集:バクスター、音楽:マイケル・ワンドマッチャー、主演:エリザベス・シュー、スティーヴン・R・マックイーン、2010年、89分、原題:Piranha 3D
『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』のアレクサンドル・アジャ監督のパニック映画。俳優として『ホステル』のイーライ・ロスが登場、その他、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のクリストファー・ロイド、冒頭だけだがリチャード・ドレイファスも顔を見せる豪華なキャスティング。スティーヴン・R・マックイーンはスティーヴ・マックイーンの孫。
夏休みのバカンスを楽しむ学生らが、ビクトリア湖のほとりに集まりお祭り騒ぎとなる。そのさなか、女性保安官ジュリー(エリザベス・シュー)は、前日釣りに出て死亡した老人(リチャード・ドレイファス)を検分した結果、目玉がないなど不審な点も多かったので、調査チーム二人を呼んで、ノバク(アダム・スコット)と共に海底探査に向かう。
二人の調査員は湖底ふかいところまで行ったが、そこでピラニアに食われ死亡してしまう。ジュリーらは注意を呼びかけるため沿岸に向かう。
一方、ジュリーの息子ジェイク(スティーヴン・R・マックイーン)は、ジュリーと幼い弟妹の面倒をみる約束をしたものの、前の日に誘惑され、ポルノを撮る監督の船に乗り込み、道案内をする。その船には美女ダニー(ケリー・ブルック)とクリスタルもいたが、彼が気を寄せるケリー(ジェシカ・ゾア)もいっしょに乗り込むことになった。・・・・・・
このケリー・ブルックというのはきれいな女優だ。関係ないけど…。
正確には、ピラニアに似た怪魚という設定。ちょっとCG使いすぎってとこが鼻につく。でもまあ、それによって、いろいろなシーンが出来上がっているからよしとしよう。この映画はそもそも3D用に作られたから当然だ。
ホラースプラッターにしては、起承転結がきちんと収まる脚本で、その上でいろんなシーンを見せてくれるし、特徴的なのは、この映画、やたらに健康なオッパイやお尻、素っ裸が見れるのがミソ。
ホラーというと、死んでもいいようなおバカ男女が、そのとおり犠牲になっちゃうのが多いけど、アジャ作品は、アホでも一応、セオリーがあって犠牲になっていくところがいい。
ピラニアがいろいろな方法で、海辺の男女に食いつく。いかにもピラニアが食いちぎったように、そのボディメイクがうまい。多数のピラニアが襲いかかると、あたりの海は赤くなるなどしているが、全体に、青空、海辺のコンテスト、青い海、白い船、セクシー美女、その美女二人のレズビアンのような海中の舞など、美しさ・セクシーさが強調されるなかに、ピラニア軍団が食らいつくべくして食らいつく。
そういうわけで、映画のなかの人物が恐怖を感じるほどには、観客は怖いとは思わない。むしろ、一種のコメディ見たさで観られるし、ベチョベチョホラーではなく、悪臭漂う汚れ系ホラーでもなく、観た後も肩の凝らないあっさり感がある。
土壇場でもすんなりいかないハラハラ感は定番どおりだが、前半のまったり加減から、一挙に後半の盛り上がりにもっていく手腕はさすがだ。
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