映画 『セルラー』

監督:デヴィッド・エリス、脚本:クリス・モーガン、編集:エリック・A・シアーズ、音楽:ジョン・オットマン、主演:キム・ベイシンガー、クリス・エヴァンス、ジェイソン・ステイサム、2004年、95分、原題:CELLULAR


原案は『フォーン・ブース』(2002年)の脚本を書いたラリー・コーエン。

Cellularは携帯電話のこと。


終わってみると、95分という時間が早かった。流れにムダがなく、グイグイ引っ張っていってくれる。内容はありふれた材料だが、カメラ、ストーリーとも行き届いていて、ラストの会話まで楽しめた。エンタメ性充分!


事件は開始ほとんど直後に起きる。

その後若干止むにやまれぬもたつき感があるけど、誘拐犯(ジェイソン・ステイサム)らに監禁されたジェシカ(キム・ベイシンガー)が、壊された電話機の電話線をようやくつないで、偶然、ライアン(クリス・エヴァンス)と通話できたところからはグイグイ進んでいく。


カーチェイスあり、殴り合いありで、ライアンの孤軍奮闘ぶりと、ジェシカ一家の危機がうまく織りなされ、最後には正義が勝つに決まっている安心感のもと、これでもかというほどにギリギリの状況を連続させた脚本の勝利だ。

サスペンスとアクションの融合度もよい。


ジェシカは生物の先生でなければならないわけもわかる。汚れ役としてキム・ベイシンガーは最適だ。

NOKIAの宣伝にもなりうる映画だった。


ラストのライアンとジェシカ二人の会話は大変グッド!


日常性の地平

映画レビューを中心に、 身近な事柄から哲学的なテーマにいたるまで、 日常の視点で書いています。