映画 『ポルターガイスト』

監督:トビー・フーパー、脚本:スティーヴン・スピルバーグ、マイケル・グレイス、マーク・ヴィクター、製作:スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、撮影:マシュー・レオネッティ、編集:マイケル・カーン、SFX:リチャード・エドランド / ILM、音楽:ジェリー・ゴールドスミス、主演:クレイグ・T・ネルソン、1982年、115分、配給:MGM/UA Entertainment Co.、原題:Poltergeist


スティーヴ・フリーリング(クレイグ・T・ネルソン)は、妻ダイアン(ジョベス・ウィリアムズ)と3人の子供たちで、新興住宅街の大きな家に住んでいる。スティーヴは不動産会社の営業マンで、自宅は自分の会社の売っている住宅街にあった。

ある晩、テレビ番組が終わり、国歌が流れたあとの砂嵐の画面になると、次女キャロル・アン(ヘザー・オルーク)がその前に行き、テレビの中の誰かと会話するという奇妙な現象が起きる。これに続き、嵐の夜、長男ロビー(オリヴァー・ロビンス)が、窓の近くにある木が両手を広げるようにして窓の中に入り込み、さらわれ、幹の中に取り込まれようとする。スティーヴが庭に飛び出し、ロビーはからくも救われるが、こうしたいわゆるポルターガイストといわれる奇怪な現象はさらに続き、ついにキャロル・アンが行方不明になってしまう。・・・・・・


かつて映画館で観て以来の鑑賞。

当時としては画期的な SFX など visual effect を駆使し、奇怪な現象の起きる理由も台詞の中に入れている。結局、心理学者や霊媒師の活躍と家族の協力により、アンは無事に戻ってくる。

奇怪な現象や悪霊のいたずらをテーマにしているが、サスペンスタッチの内容ではなく、子供たちにもわかるようなコメディ仕上げとなっている。冒頭から、リモートコントロールで動く自動車や、カナリアが死んだあとの始末のつけ方など、キャロル・アンがまだ幼いこともあり、子供目線を意識した展開だ。


その後の技術の進歩もあり、今さら特に驚いたり感動したりするような内容ではないが、40年前の作品であり、以後つづくこうした作品の先駆であったことを確認することができた。

ジェリー・ゴールドスミスののどかな音楽も、本作品が初めから、シリアス一辺倒のサスペンス映画ではないことを知らせてくれる。


日常性の地平

映画レビューを中心に、 身近な事柄から哲学的なテーマにいたるまで、 日常の視点で書いています。